前立腺肥大症の低侵襲治療
前立腺肥大症とは?
~低侵襲な手術治療法 UroLiftシステム~
前立腺肥大症は、男性の尿道を取り囲む前立腺が異常に増大することで起こる病気です。前立腺は男性の生殖器系にあり、尿道を通って尿が体外に排出される際に前立腺を通過します。前立腺が肥大すると、尿道が圧迫され、尿の排出が困難になります。
前立腺肥大症の主な症状は以下の通りです。
前立腺肥大症は、加齢に伴ってリスクが高まることが一般的です。50歳以上の男性の約半数が前立腺肥大症を経験すると言われています。
当院で行われている前立腺肥大症手術療法
チェック経尿道的前立腺吊り上げ術:UroLiftシステム
前立腺の中にインプラントを埋め込み、尿の通り道を開通させ、排尿できるようにする治療法です。
抗凝固剤を止めずに一泊入院で行っております。
経尿道的前立腺切除術:TUR-P
尿道から内視鏡を入れて、電気メスで肥大した患部を切り取ります。
入院期間は一週間から十日間になります。
開腹手術
従来の方法の切開により、100g以上の大きな前立腺に行われることがあります。
入院期間は二週間から三週間になり、絶食期間が長期になります。
治療の選択肢
当院では2022年4月より保険適用となった「経尿道的前立腺吊り上げ術 UroLiftシステム」を早期に導入し、今日までに32件の症例を重ね研鑽しております。
経尿道的前立腺吊り上げ術UroLiftシステムは、
前立腺肥大症に対する低侵襲な手術治療法
UroLiftシステムの利点
- 服薬より迅速な症状改善
- 経尿道的前立腺切除術TUR-Pなどの外科手術よりもリスクが低い
- 性機能の温存
- 数日後に日常生活への復帰
- 生活の質の改善
- 前立腺肥大症に対する服薬の継続が不要の可能性
多くみられる合併症は、排尿痛、 排尿時灼熱感、 血尿、 骨盤痛、尿意切迫感、尿意制御不能などがありますが、 軽度から中程度の症状です。 症状の多くは術後2~4週間以内に消失します。
UroLiftシステムには、一部の患者様には適さない場合があります。大きな前立腺や中央葉が大きく発達している場合、他の治療法が適切であることがあります。また、尿道狭窄症や尿道結石、過去に前立腺手術を受けた患者様は適応外となることがあります。適切な治療法は、患者様の症状や健康状態によって異なります。
排尿が困難、頻繁、残尿感が気になる方は前立腺肥大症に患っている可能性がありますので、泌尿器科の受診をお勧めします。