リハビリテーション科のご紹介

リハビリテーション科のご紹介

リハビリを通じて、患者様の身体機能回復と社会復帰を目標とし、それを達成する喜びを患者様と共有できるように日々取り組んでおります

リハビリテーション室とはどのような部署ですか?

患者様の日常生活の自立、または介助量の軽減を図るために、運動療法、物理療法、日常生活動作練習、環境調整の提案を組み合わせ、身体機能回復と社会復帰を目指してゆく部署となります。
医師を中心とした医療チームと綿密に連携をし、患者様ごとに適切なリハビリ計画を立て、治療の効果を定期的に評価し、計画を見直しつつ、実施しております。
当リハビリテーション室には、7名の理学療法士(PT)、4名の作業療法士(OT)、1名の言語聴覚士(ST)がおり、計12名で患者様のサポートに全力で取り組んでいます。

理学療法士(PT)とは? 瀬口 峻副主任

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理学療法士とは、病気や怪我などにより身体機能の障害や低下を持つこととなった患者様に対して、基本的な動作能力の回復・維持を目的としたリハビリテーションを行う専門職のことを指します。
具体的には、電気などの物理的な手段を用いる物理療法、ストレッチなど体を動かすことによる運動療法、マッサージなどを行うことによって、患者様の在宅生活復帰や職場復帰などに必要な基本的な生活動作能力の回復を目指しています。

また、多職種と連携した上での生活アドバイザー的な側面を持っており、患者様とご家族が退院後、自宅の中でも安心して生活ができるよう提案と助言するのも我々が行う大切な業務の一環と言えます。
例えば、退院する患者様、ご家族に対しては、ご自宅の家屋環境をお聞きし、介護保険などの社会制度を活かしてこの場所に階段や手すりを設置した方が良い等、さまざまな対策を考えてアドバイスを行っています。こうした患者様やご家族への生活する上でのアドバイスなどのコンサルティングも、理学療法士の業務と言えるかもしれません。
なお、理学療法士が対応する病状や生活背景は多岐に渡っており、それぞれの症状や生活背景ごとに行うリハビリテーションの知識や多職種との連携が求められます。そのため、患者様、ご家族、多職種とのコミュニケーションは欠かさず、日々勉強をし、対応できるよう努力していく必要があります。

作業療法士(OT)とは? 渡邊 亜希副主任

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作業療法士とは、日常生活で必要とされる、靴を履く、着替えをする、トイレに行く、食事をするなどといった基本的な動作ができるようになるためのリハビリテーションと、患者様の心のケアを主とする専門職のことを指します。
対象となっているのは、何らかの病気や怪我によって、動けなくなったり、歩けなくなったりと不自由を被っている患者様たち。その人らしい元の生活に少しでも近づけるよう、リハビリのトレーニングを組み立てています。

患者様によっては、病気や怪我によって体に不自由が生じてしまい、元のようには動かすことができない場合もあります。そのため、元々やっていた動かし方ではなく、新たな手段を提案し、少しでも病気や怪我前の状態に近付けるようなサポートも我々の重要な仕事のひとつとなっています。
また、リハビリを行なっている患者様は、病気や怪我をしたことによって心が弱っていることが多く、そうした患者様に対して現状リハビリによってどこまで回復しているのかを適切に伝えたり、自信を無くしている患者様に対して励ましていくなどといった心へのアプローチといった業務も作業療法士として必要であるため、心のケアの勉強もしています。
なお、患者様の病状や心の状態は一人ひとり異なるため、それぞれに合ったオリジナルのリハビリテーションを行うよう心掛けております。

言語聴覚士(ST)とは? 阿部 勤室長

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言語聴覚士とは、言語によるコミュニケーションが困難になってしまった患者様の状況を把握し、軽減、回復するための専門職のことを指します。他に、飲み込みといった嚥下機能の回復や、言語以外の認知機能のリハビリにも対応しています。
主な患者様としては、言語障害の方、摂食障害の方、認知症の方が対象で、これらの患者様それぞれの病状に対して適切なサポートを行なっています。

具体的にいうと、脳の病気が原因で言語障害を患っている患者様には、発話練習や言葉の理解、読み書きの訓練などを通じて社会生活への復帰へのサポートを行い、咀嚼や飲み込む嚥下が困難になっている摂食障害の患者様に対しては、誤嚥にならないよう常に気を配りながらも食事機能の維持回復に務めています。
最近多い高齢者の認知症の方は、集中力の欠如、注意散漫、記憶力の低下などの病状があるため、細心の注意を払いながら機能訓練や認知障害の評価、リハビリを行なっています。また、一般的に我々が診る患者様は年配者の方が多い傾向があるのですが、その方の今までの生き方やバックボーン~例えば、もともとの喋り方や好きな食べ物など~を少しでも理解し、その方に合ったリハビリのアプローチを行うことも、我々言語聴覚士に求められていると思っております。

患者様と接する中で、どのようなことをお感じですか

リハビリ室としては、患者様が無事に退院することがゴールではなく、退院後の生活をスムーズに行うことを最終的なゴールに見ています。医療システムの中で、リハビリ期限や実施時間などを意識せざるを得ない状況で、少しでも患者様、ご家族のご希望に添ったリハビリができるよう取り組んでいます。
また、コロナ禍により面会禁止となり、残念ながら当院でも患者様とご家族の皆様のコミュニケーションが制限されています。そのため、今まで以上に、患者様に対する心のケアの必要性を感じており、そこを意識したリハビリを行なっております。

就活生・病院見学を希望される学生へのメッセージ

リハビリ室に勤務しているスタッフは、経験年数や年齢もさまざま、男女比のバランスもよく、働きやすい環境となっています。
大きな病院と比べれば人数は少ないですが、少人数であるからこそ新人をスタッフ全員で育てていくという意識も高く、手術見学や勉強会などの教育体制も整っております。
コロナ禍で臨床実習においても制限が多いとは思いますが、現場を知る良い機会として、ぜひ気軽に見学にお越しいただければ幸いです。

ホームページをご覧になる患者様へのメッセージをお願いします

患者様一人ひとりのご希望に添ったリハビリができるよう、医療技術と接遇の向上にスタッフ一同、一丸となって日々取り組んでおります。
入院している患者様が対象の入院リハビリ、スポーツや職場復帰に向けての外来リハビリのほか、院内にある通所リハビリ、訪問リハビリ部門とも連携し、退院後のリハビリも社会生活もスムーズに行えるような環境を整えています。
リハビリを通じて患者様の身体機能が少しずつ回復し、社会復帰することに喜びを共有できることが、我々スタッフのモチベーションに繋がっています。また、わからないことがあれば、お気軽にお問い合わせください。精一杯、回復のお手伝いをさせていただきます。