鈴木医師インタビュー
よる二刀流で、患者様の
病気に対応いたします。
脳神経外科とはどのような診療科ですか?
脳神経外科は、脳、脊髄、神経に起こる疾患を専門的に診断・治療する診療科です。主な治療法としては外科的な手術とカテーテルによる治療、薬物治療などがあります。
脳神経内科との違いとしては、脳神経内科が内科的な治療を施すのに対し、脳神経外科では主に中枢神経系の症状について、手術適応がある患者様の治療を中心に行っています。
どのような症状・疾患を診療していますか?
脳神経外科が対象としている主な疾患は、頭部外傷、脳腫瘍、脳卒中(脳出血、脳梗塞、くも膜下出血など)、小児の脳神経系疾患などがあり、それぞれの症状に対して診察・治療を行っています。
1950年代から1960年代にかけては、脳卒中の患者様の2/3が脳出血でしたが、高血圧の良薬が開発されたことや、塩分過多にならないような食べ方の啓蒙が浸透したことにより、確実に減少してきました。
一方、ここ最近では食生活の変化などから、脳卒中の中で脳梗塞の割合が圧倒的に増え始めてきました。来院する患者様のうち、実に7割近くを占めています。そのため、脳梗塞の治療を中心に診療を行っています。
ところで、最近では体質的に脳梗塞になるリスクが高いことや、危険因子を持っていることまで検査により調べられるようになってきました。そうしたことから、罹患後の治療だけではなく、予防的な側面から発症しないようにする診察やアドバイスも行っています。
当院の脳神経外科の特色
私は医師になってからの40年間、留学中以外のほぼすべての期間、急性期の臨床の場に身を置いて参りました。当初は外科手術が中心であった脳神経外科の治療に、その後、補助的治療としてのカテーテル治療が加わり、現在は両者が対等な立場の治療として存在しています。私は、外科手術とともに、黎明期のころからのカテーテル治療の研鑽も積んでまいりました。このような経験から、脳神経外科の病気に対して、保存的治療、外科的治療、カテーテル治療の適応を、偏りや先入観なく勘案し治療方針を決定することを心がけています。
患者様と接する中で、心がけていることはなんですか?
診察の際、患者様たちが医者の前にくると、ついつい緊張してしまうことがよくあります。そこで緊張をほぐして診察に臨んでいただくため、会話のキャッチボールをすることを心がけています。
例えば、家族構成や出身地、関心ごと、意外なところでは患者様が二十歳前後のときに流行っていた話題などに触れることによって、会話を盛り上げるように努めています。
これにより空気も和み、その後の診察がスムーズに進められるだけでなく、患者様の心理状態や認知機能なども把握することができるため、私の診察において患者様との会話は欠かせないものとなっています。
もちろん、私自身もそれ相応の知識を必要とします。そのため、年齢や性別などそれぞれ異なる患者様に対して適切な話題作りをするため、実は密かに勉強しています(笑)。
ホームページをご覧になる患者様へのメッセージ
脳外科領域で最も多い病気は脳卒中ですが、実は高い確率で予防することができます。罹患後もすみやかに病院で診察することによって、症状が軽減される場合があります。
例えば、片方の顔や手足が一時的に動かなくなったり、痺れがあったり、目が回るような症状が出たり、急に会話ができなくなったり、ひどい物忘れになったりすると、それらは脳の異常を示している可能性があります。
そうした症状が出た場合には、大きな病気が潜んでいる可能性があるため、一時的であっても我慢せずにすぐに病院にお越しください。
もちろん、診察後に病気でなかった場合でも、それが最もよいことであると私は考えています。
また、脳神経外科の領域は広く、確かな知識と技術が求められます。これまでの経験を生かし、茅ヶ崎で患者様の治療に全力を尽くす所存です。今後ともご期待ください。
プロフィールProfile
診療科 | 脳神経外科 |
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所属学会 | 所属学会 日本脳神経外科専門医、日本脳卒中の外科学会、日本脳卒中学会認定脳卒中専門医、日本脳神経血管内治療学会専門医 |